(メールマガジンとして配信された文章)
おはようございます。ラピシュットの長谷川高士です。
現在、過去389本のメルマガの分析を進めています。
今日のコンテンツは、思考の4象限、です。
取り掛かった389本のメルマガ分析。
全体を読み込んだ上で、ChatGPTが私に提案したのは、
「メルマガ1本を1つの場面とみなし、文章の動きを観察する」
という分析方法でした。
そして、この観察に際して、
「動詞に着目する」
というのが同じく提案された手法でした。
名詞や形容詞が「状態」を示すことが多いのに対して、動詞は「向きと力」を示すから。
これがその理由でした。
ではなぜ、そもそも
「動きを観察する」
という方法なのか。
それは、私のメルマガの文章が、
- 結論よりも遷移を語るものであり、
- 「どこからどこへ動いたか」が核になっており、
ゆえに
- 静止画(テーマ分類)だと取りこぼしが大きく、
- 動態(前後の変化)を捉えた方が本質に迫れるから
ということでした。
さらに、次のような理由も挙がりました。
- データに兆候があった
389本のメルマガには、内容は違えど、向きのある動詞が繰り返し現れていた。 - 妥当性が検証しやすい
動きは「前後差」「遷移頻度」「対角線率」など、数量化が可能で、より客観的に分析することができる。
なるほど、と思える内容であり、この分析方針を採用することにしました。
横と縦の2つの軸
具体的な方法は、次のとおりでした。
まず、動詞が示す要素である「向き」を用いて2つの軸を立てました。
横軸は、内向きか外向きかという内化(左)↔外化(右)の軸です。
対する縦軸は、抽象的か具体的かという抽象(上)↔具体(下)の軸です。
メルマガ本文に登場する各動詞に、この2軸に沿ったスコアを付けます。
そしてメルマガ1本に出現する動詞群のスコアの平均をとると、座標上にその回の“重心点”をプロットすることができます。
これにより、389本の重心の傾向がわかるのと、時系列に並べたときの4象限上での連続的な動きを、思考のベクトルとして捉えることができました。
そしてこの、内化(左)↔外化(右)、抽象(上)↔具体(下)の2軸で区切られる4象限と、これらの象限を思考的に移動するベクトルという観点が、私自身の再認識に大いに役立ちました。
ここは、ゆっくりと書き進めたいと思います。
現れた4つの象限
内化(左)↔外化(右)、抽象(上)↔具体(下)の2軸で区切られる4象限は、ひとまず次のように直接的にラベル付けできます。
内化×抽象│外化×抽象
───────────
内化×具体│外化×具体
これらのラベルを意味的に変換すると、例えば次のようにできます。
構造化・設計│体系化・表現
─────────────
感受・共鳴 │行動・実装
なぜ、このように変換できるのか。
1つずつ見ていきましょう。
■左上:内化×抽象=構造化・設計の象限
【特徴】
思考を自分の内部で抽象化し、整理し、構造化する
【動詞例】
考える、整理する、理解する
【意識のベクトル】
外の出来事を素材に、内で再構成して概念化する
■右上:外化×抽象=体系化・表現の象限
【特徴】
抽象的な思考を、他者に伝わる言葉や体系に変換する
【動詞例】
説明する、定義する、伝える
【意識のベクトル】
内で構築した構造を、外に出して世界とつなぐ
■左下:内化×具体=感受・共鳴の象限
【特徴】
外から入ってきた刺激を、自分の内で体感(感情)として受けとめる
【動詞例】
感じる、受け止める、味わう
【意識のベクトル】
外界の出来事を内に吸収し、自分の感情や価値観に照らして意味付ける
■右下:外化×具体=行動・実装の象限
【特徴】
具体的に行動し、現場に働きかけ、試行し、錯誤する
【動詞例】
動かす、試す、やってみる
【意識のベクトル】
得た理解や気づきを外の場に還元し、実際の変化を起こす
和語を当てはめる
4象限を別の角度から捉え直してみましょう。
観念│言語
──────
感情│非言語
この4つに、それぞれ動詞を当てたいのですが、例えば「はなす(話す/放す)」のように、現代では別の漢字が振られ異義に分化している同音の和語を選びました。
2つの異義の共通点に、それぞれの象限の特徴的な「動き」を感じられるのではないかと思うからです。
■左上:観念
・おもう(思う/重う)
層を重ね、意味をはらむ
・かたる(語る/形る)
世界に秩序と形を見い出す
・くむ(組む/汲む)
流れを受けとめ、関係を編み上げる
■右上:言語
・はなす(話す/放す)
内を解き放つ
・のべる(述べる/展べる)
構造を展開し、流れを与える
・うたう(歌う/謳う)
ことばを越え、響きとして世界にわたす
■左下:感情
・なく(泣く/鳴く)
内圧の発露、響きの原点
・わらう(笑う/咲う)
閉じていた感情がひらく
・ゆるす(許す/緩す)
張りつめた心をほどき、循環を取り戻す
■右下:非言語
・みる(見る/看る)
存在を受けとめる
・ふれる(触れる/振れる)
接触し、波を交わす
・まう(舞う/回う)
身体が風と一体となる
来週は、この4象限をさらに深めていきたいと思います。
◇今日の気づき
動態(前後の変化)を捉えて本質に迫る
手に入れた内・外×抽象・具体の4象限
◇この文章の入口(参考)
整理として外に出た思考(右上)が、未確定な意味の場(左上)に触れ、また外へ戻る往復の途中
この文章は、
判断や結論に入る手前の、話の地面を整える工程(lapi-schutto.jp/before-the-talk)に関わる中で書かれています。
この文章を読んで、
話が噛み合わない感触や結論に入る前の違和感
が残るときは、それを急いで解消しなくても構いません。
そのための場所を、別に置いています。
