「ちゃんと話しているのに、なぜか話が噛み合わない」
会議や打ち合わせ、相談の場で、
そう感じたことはないでしょうか。
意見が対立しているわけでも、
感情的に衝突しているわけでもない。
それでも話が前に進まず、どこか疲れてしまう。
こうした場面では、
解決策や結論以前のところで、話がズレている
ということが、少なくありません。
このページでは、
話が噛み合わないときに起きやすい
問題設定のズレ
という状態を扱っています。
問題設定がズレる、とはどういうことか
話が噛み合わない場面では、
次のようなことがしばしば起きています。
- 「何を問題だと思っているか」が違う
- 問題が置かれている場所が違う
- そもそも「それは問題ではない」と感じている人がいる
表面的には同じテーマを話していても、
内側では、
それぞれ別の問題を見ている。
この状態を、
ここでは「問題設定のズレ」と呼ぶことにします。
問題設定のズレのよくあるパターン
問題設定のズレは、
必ずしも対立として表面化するわけではありません。
むしろ、次のような形でよく現れます。
- 一方は「仕組み」を問題にしている
- もう一方は「運用」や「人の意識」を問題にしている
あるいは、
- 一方は「今すぐ困っていること」を問題にしている
- もう一方は「将来起きそうなこと」を問題にしている
どちらも間違ってはいません。
問題の置き場所が違う。
それだけです。
しかし、そのままで解決の話に入ると、
噛み合わなさは、さらに大きくなります。
「それは問題じゃない」と内心で思っている状態
話が噛み合わない場面では、
次のような感覚が生まれることもあります。
相手の話を聞きながら、
- 「それは問題ではない」と感じている
- 出てくる解決策が、なぜか腑に落ちない
- 反論するほどではないが、同意もできない
このとき、
意見が違うのではありません。
問題定義そのものが共有されていない
という状態なのです。
なぜ、このズレは見落とされやすいのか
多くの場面では、
- 早く結論を出したい
- 具体的な対応を決めたい
- 話を前に進めたい
という圧力がかかります。
その結果、
- 問題は共有されているはず
- 何が問題かは分かっているはず
という前提が確認されないままに置かれます。
けれど、
その前提が実はズレているとしたら、
どれだけ丁寧に議論しても、話は噛み合いません。
このページが扱っている工程
このページで行っているのは、
- どの問題が正しいかを決めること
- 問題を一本に絞ること
- 解決策を提示すること
ではありません。
解決に入る前に、
問題がどこに置かれているかを眺める。
その工程を言葉にしています。
ここで終わっても構いません
もし、ここまで読んで、
「自分たちは、同じ問題を見ている前提で話していたかもしれない」
そう感じたなら、このページはここで閉じても構いません。
問題設定をどう扱うかは、
その後で、あらためて考えればよいからです。
この工程に立ち止まれたこと自体が、
次に話をするときの地面
を、少しだけ整えます。
立ち止まるための場所
もし、「話が始まる前の工程」について、もう少し言葉を見てみたい、と感じたら、別のページにその話を書いています。
このズレは、結論の前に扱われるべき工程の一つです。
このような状態は、複数の場面で観察されます。
無理に進む必要はありません。
必要だと感じたときにだけ、辿ってください。
(補足)
「話が噛み合わない」と感じること自体は、失敗でも、能力の問題でもありません。
多くの場合、
まだ扱われていない工程が残っている。
それだけのことです。

